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 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?(光文社新書

  著者: 山口周

 

 

① サイエンス=論理・分析・理性

  「合理性」を軸足にした意思決定

  

② アート=直感・感性

  「美しさ」「楽しさ」を軸足にした意思決定

 

 私たち日本人は何かしらの決断をする際に、直感的で感覚的であることよりも、論理的かつ理性的であることを高く評価しがちであるということ。

 

 しかし、今のように複雑さの増した、変化の激しい時代においてはすべての要素を論理的に分析して答えを見つけ出すのは不可能。もしくは同じアプローチをしていては差別化が困難となってしまう。 そういう時代だからこそ著者は「アート」の重要性を本書で説いている。

 

 誤解してはいけないのは、「サイエンス」が悪いと言っているわけではなく、あくまで「サイエンス」一辺倒になりがちだった部分に「アート」の視点や要素を取り入れて、バランスを取ろうといっているところ。

 いくら直感を大事にしてても、非論理的な選択肢をわざわざ選ぶのは単なるおバカ。

 

 

 読んでいて思い出したのが、若林恵さんの著書「さよなら未来」にあった

 { デジタル化社会というのは、世の中を数値化できる要素とそうでない要素に分けて、前者を徹底的に掘り下げていくことだ }

という言葉(うる覚えだけど・・・)。

 

 数値化できる要素というのは「サイエンス」だけでもそれらしい正解にはたどり着くんだろうけど、それだけでは差別化ができないからすぐにコモディティ化レッドオーシャン化してしまう。

 

 そこで数値化できない要素も含めたアプローチがひとつの有効な手段になってくるわけだけど、その部分というのはいくら論理的に、理性的に考えてもうまくいく確証は得られない。

 

 だからアートのお作法に慣れ親しむことが重要になってくるんだね、と自分は解釈した。

 個人的には数値化できる要素をゴリゴリ掘り進めていく、サイエンス的アプローチのおかげで今世の中はすごく面白くなってきたと思ってる。が、社会がその更に上を目指すためにはアートの教養がこれからもっと重要になっていくんだろうな。